2025年12月02日
Q:公平を期すため、今回の遺産相続におけるそれぞれの法定相続分を司法書士の先生に確認したい。(徳島)
この度、私の父が徳島の病院で亡くなりました。葬儀供養などの手続きは一段落しましたので、これから遺産相続の手続きに入ろうという段階です。
父は徳島で不動産経営をしていたこともあり、十分な遺産を遺してくれました。この遺産を巡って親族が揉めるようなことは避けたいので、ここは長男の私が指揮を執り、公平な遺産相続にしたいと思っています。
私には妹と弟がおりましたが、弟は父の死を見届ける前に先立ちました。調べたところによると、今回の遺産相続では先立った弟に代わり、弟の子(男の子が2人います)が相続人になるようです。したがって、父の遺産相続において相続人となるのは母・私・妹・弟の2人の息子、合計で5人となります。
このような場合ではそれぞれどの程度の割合で遺産相続できるのか、法律的なルールを確認したいと思い、遺産相続に強い司法書士の先生にご相談いたしました。(徳島)
A:遺産相続の順位と法定相続分について、民法の内容と共にご説明いたします。
民法では、遺産相続の権利をもつ人(法定相続人)の範囲とその順位、そしてその順位に応じてどの程度の割合で財産を取得できるかの目安(法定相続分)を定めています。
民法の定めを以下にご紹介いたしますので、それをもとに徳島のご相談者様の遺産相続における法定相続分を確認していきましょう。
●法定相続人の順位
- 配偶者は常に法定相続人
- 第一順位 直系卑属の子(孫)
- 第二順位 直系尊属の父母(祖父母)
- 第三順位 傍系血族の兄弟姉妹(甥・姪)
被相続人(亡くなった方)の配偶者は、常に法定相続人となります。次に第一順位の直系尊属、つまり子、子が亡くなっている場合はその人の子(被相続人から見た孫)が法定相続人となり、第二順位以下の人は法定相続人とはなりません。
第一順位の人がいない場合に限り、第二順位の人が法定相続人になります。第二順位の人もいなければ、第三順位の人が法定相続人になります。
●法定相続分の割合
以下、民法900条からの抜粋です。
民法第900条(法定相続分)
同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一、子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二、配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は三分の一とする。
三、配偶者及び兄弟姉妹が数人あるときは、配偶者の相続分は四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四、子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。
以上の内容から、まず法定相続人は徳島のご相談者様のおっしゃるとおりお母様・ご相談者様・妹様・弟様の2人のお子様、合計5人となります。
次に法定相続分ですが、弟様の2人のお子様は、お亡くなりになった弟様の法定相続分を2人で分け合うことになります。したがって、それぞれの割合は以下のようになります。
- お母様(被相続人の配偶者):1/2
- ご相談者様:1/6
- 妹様:1/6
- 弟様のお子様1人当たり:1/12 (2人で合計して1/6)
なお、今回は徳島のご相談者様の相談内容に基づき法定相続分をご紹介しましたが、遺産相続では基本的に相続人全員が合意すれば自由な割合で遺産分割することができます。
徳島の皆様、徳島相続遺言相談センターでは遺産相続に関する初回無料相談をご用意しております。遺産分割についてお悩みのある方、わからないことがある方は、どうぞお気軽に徳島相続遺言相談センターまでお問い合わせください。
2025年05月02日
Q:司法書士の先生、相続財産の分割方法についてアドバイスをください。(徳島)
私は徳島に住む男性です。亡くなった父の残した不動産の相続について悩みがあります。
私の両親は離婚しているため、父は晩年、1人で徳島の実家に暮らしておりました。徳島の実家は古くから大切にしている家屋で、それなりの価値があるはずです。他にも、父名義の土地が徳島にひとつあります。預金はあまりなく、おそらく生活費や医療費がかさんでいたのだろうなと思います。
父の相続で相続人になるのは兄・私・妹の3人だけで、みな徳島でそれぞれ家庭を持っています。後々のトラブルは避けたいので、公平に遺産分割したいと思うのですが、めぼしい財産が不動産しかないのでどう分け合えばよいかわからずにいます。
いっそ売却して現金化してしまえば分割も楽なのでしょうが、妹が徳島の実家を売却することに難色を示しています。不動産を売却することなく、相続人それぞれが不公平にならないように相続する方法はあるのでしょうか。(徳島)
A:相続の対象となる不動産を売却することなく遺産分割する方法をご紹介します。
徳島のご相談者様は、不動産を売却せずに遺産分割する方法をお知りになりたいということでした。現金であれば、その金額がそのまま財産の価値となりますが、不動産は現金とは異なり、すぐに価値が分かるものでありません。まずは、徳島のご実家や土地にどの程度の価値があるか把握するために、「評価」を行うことをおすすめいたします。
評価を行い、徳島の不動産それぞれの価値を把握したら、次に分割方法について検討しましょう。
財産を売却せずに遺産分割する方法として、現物分割と代償分割の2つの方法をご紹介いたします。
相続財産をそのままの形で、相続人それぞれが取得する分割方法です。相続人全員が現物分割に納得すれば、相続手続きとしては最も手間がかからず進めることができますが、不動産の評価額はそれぞれ異なることがほとんどですので、現物分割で公平に分け合うことは難しいケースが多いでしょう。
相続財産を現物のまま相続した相続人が、その評価額に応じて、代償金を支払う分割方法です。
例えば、不動産A(3,000万円)と、不動産B(1,000万円)を2人の相続人で分け合うとします。不動産Aは不動産Bよりも高いので、不動産Aを取得した相続人が、不動産Bを取得した相続人に1,000万円を代償金として支払えば、それぞれが取得した財産は2,000万円ずつとなり、均等な財産額を取得できたことになります。このように、代償金を支払うことで公平な遺産分割を目指すことができますが、場合によっては多額の代償金の支払いが生じてしまいます。
なお、不動産を売却して現金で分割する方法として「換価分割」がありますが、換価分割の場合は売却に費用がかかるほか、場合によっては譲渡取得税が発生するケースもあります。
相続手続きは、ご家庭それぞれの状況に合わせて進めていく必要があります。遺産分割でお悩みの方は、相続についての知識と実績が豊富な徳島相続遺言相談センターにぜひご相談ください。徳島の皆様のお話を丁寧にお伺いしたうえで、ご状況を整理し、ご納得の相続となりますようサポートさせていただきます。徳島の皆様からの初回のご相談は完全無料でお受けしております。
2023年05月08日
Q:司法書士の先生、遺産相続の際は必ず遺産分割協議書を作成しなければならないのでしょうか。(徳島)
私は徳島に暮らす50代男性です。私の父は先日徳島の病院で息を引き取りました。 闘病生活が長かったので私達家族もある程度覚悟しており、葬儀も慌てることなく徳島で執り行うことができました。今は遺産相続の手続きに取りかかろうというところです。
父の遺品を整理しましたが遺言書らしきものは何も見つかりませんでした。相続人である母と私と弟の3人で遺産相続についての話し合いが必要になると思うのですが、遺産は父名義の自宅と預貯金が少しあるだけで、特に大きな財産ではないので揉めることはないと思います。しかし葬儀の際に友人から「遺産相続の際は遺産分割協議書を作っておくべきだ」と言われました。遺産分割協議書がどんなものなのかよく分からないのですが、今のところ必要性を感じません。なるべく早く遺産相続を済ませたいのですが、遺産相続の手続きを進めるためには遺産分割協議書を作成すべきなのでしょうか。(徳島)
A:遺産相続のさまざまな場面で必要となりますので、遺産分割協議書は作成しておきましょう。
遺産分割協議書とは、遺産の分割方法についての話し合い(遺産分割協議)を相続人全員で行い、合意が取れた内容を取りまとめ署名・押印した書面のことです。
遺言書が残されている遺産相続であれば原則として遺言書が優先されますので、遺言書の指示内容に従って遺産相続の手続きを進めることになります。したがって遺産分割協議は必要はなく、遺産分割協議書を作成することもありません。
今回のご相談者様のように遺言書が残されていない遺産相続であれば、先述の通り遺産分割協議を行い遺産分割協議書を作成しましょう。遺産分割協議書は以下のような場面で必要となります。
- 不動産の相続登記
- 相続税の申告(相続税申告が必要となった場合)
- 金融機関でのお手続き※
※金融機関でのお手続きは遺産分割協議書がなくとも対応可能ですが、手続きの際は相続人全員の署名と押印が求められます。口座が複数ある場合はその都度相続人全員の署名・押印をしなければならず手間のかかる作業となりますが、遺産分割協議書を持参すればその手間を省くことができます。
遺産相続は多額の現金が手に入る機会ですので、非常にトラブルが生じやすい状況といえます。たとえ日ごろから仲の良いご親族であっても、意見が対立し揉めてしまうケースも少なくありません。遺産分割協議書を作成しておけば、後になって相続人同士でトラブルが発生した際に内容を確認できますので、トラブル回避に役立つと考えられます。今後の遺産相続を円滑に進めるためにも、遺産分割協議書を作成しておくとよいでしょう。
徳島の皆様、遺産相続は行わなければならないことが多いため重荷になることもあるかもしれません。徳島の皆様のご負担を減らすためにも、遺産相続についてご不明な点やお困りごとがありましたら、遺産相続に精通した専門家に相談することをおすすめいたします。徳島相続遺言相談センターでは、遺産相続のあらゆるお手続きを専門の司法書士がサポートいたします。ぜひお気軽に徳島相続遺言相談センターの初回無料相談をご利用ください。
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