借金には気をつけましょう
相続財産には、プラスの財産以外にも借金などマイナスの財産があるケースもあります。住宅ローン、奨学金、消費者金融からの借金の返済など種類はいくつかありますが、これらの契約内容や残債額などについてもしっかり調査することが大切です。
マイナスの財産があるからといってすぐに相続をしない(相続放棄をする)選択をしてしまうのは時期尚早とも言えます。ご自身で判断がつかない場合には、専門家の意見を聞いてみることをお勧めいたします。判断が誤れば相続人自身に大きなリスクとなることもありますが、的確な判断のもとで手続きを行っていけばマイナスのものがプラスとなる可能性もゼロではありません。
徳島相続遺言相談センターでも借金など負債に関するご相談をお受けしておりますので、お気軽にご相談ください。
「過払い金」の可能性も
被相続人が消費者金融や信販会社などの貸金業者から借入をしていた場合には、過払い金が発生している可能性があります。
過払い金とは、『お金を多く返し過ぎていた』ことをいいます。本来渡す必要がなかった分まで貸金業者へ返していたということですので、「多すぎた分は取り戻す」ことができ、これを過払金返還請求といいます。
多く返し過ぎていた理由は、金利が不正に高く設定されていたためです。金利の割合は利息制限法によりきちんと定められていますが、この法律を守らず、かつ守らなくても罰則を受けない範囲で利息を請求し続けていた業者がいました。細かい計算となるため借りている側はそのことに気づくことなく、請求されたとおりに支払い続けていた可能性があります。該当する場合には今からでも過払金返還請求ができるケースがあるため、まずは調査をする必要があります。
2010年の法改正によりそれ以降は不正な金利設定はできなくなりました。過払い金の可能性があるのは次のような場合です。
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2010年6月17日以前に借入をしていた場合
- 借金を完済してから10年が経過していない場合
10年というのは時効の期間になります。完済をして貸金業者とのやり取りが一切なくなってから10年を経過すると時効により過払い金の請求ができなくなります。
借入の期間等が不明の場合は、まずはその借入内容だけでも調査してみることをお勧めします。
「債務整理」の方法
借金があり現在も残債がある場合、債務整理を行うという方法があります。債務整理には以下の種類があります。
- 任意整理
- 民事再生
- 自己破産
相続時の借金については任意整理についてのみ確認しておけば良いでしょう。任意整理は前述の「過払い金」に加え、その後の支払い方法について業者と和解交渉をしていく方法です。結果的には返済金額が減少して当初よりも負担は少なくなります。相続放棄では相続財産を何一つ引き継ぐことはできませんが、返済状況によっては任意整理を選択することで被相続人の大切な遺産をほぼ手放すことなく相続ができるかもしれません。
過払い金や債務整理は高度な専門知識が必要となります。調査をするにあたり時間も要しますので、マイナスの財産が発覚した場合には弁護士や司法書士などの専門家へまずはご相談されることをお勧めします。
徳島相続遺言相談センターでも過払い金や債務整理についてのご相談をお受けしております。場合によっては弁護士と提携をしながら手続きを進めてまいりますので、安心してご相談にお越しください。
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